難分解性の「腐植物質」を酸素の少ない地下環境で分解できる微生物を世界で初めて捕獲したと、広島大の長沼毅教授らの研究グループが英科学誌「Scientific Reports」で発表した。地下で未利用になっている有機物資源の有効利用が期待される。
地中に存在する腐植物質は分解が難しく、酸素を利用する好気性の微生物によって分解されると考えられてきた。
しかし研究グループは、酸素が行き届かない地下環境で腐植物質を分解する微生物を、世界で初めて捕獲することに成功した。分解物はメタン生成菌など他の微生物の餌として利用されているという。
地下に存在する有機物資源から、工業的に有用な物質を生産する技術の開発につながると期待される。
(via 広島大学)