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光環境の変動に対する光合成応答メカニズムを解明

 植物が光合成をする際に光環境の変動に対応する仕組みを解明したと、千葉大の牧野周教授らの研究グループが英科学誌「Scientific Reports」で発表した。バイオマスの生産量を確保する技術につながると期待される。

 直射日光のような強い光は光合成機能にダメージを与えるが、一方で曇天など弱光下でも光合成速度が低下する。そのため、植物は光環境の変動に対するメカニズムを備えるが、ほとんど明らかにされていなかった。

 研究グループは、2つのサイクリック経路「PGR5依存経路」と「NDH依存経路」を欠損させたイネを使い、変動光環境下で光合成の電子伝達反応と二酸化炭素の取り込み速度を測定して解析した。

 その結果、2つの経路がともに働いて「変動する光環境ストレス」から身を守る調節メカニズムを解明することに成功した。

(via JST