サンゴの「白化現象」は海水温の上昇だけでなく、それに伴うバクテリアの活発化が大きく影響していることを、静岡大の鈴木款教授らの研究チームが明らかにした。
研究チームは、沖縄近海の代表的なサンゴである「コエダミドリイシ」と「スギノキミドリイシ」について、6種類のバクテリアが与える影響をサンゴの傷の有無や水温を変えて調べた。
その結果、水温が高い水槽ではバクテリアがいると白化が強くみられ、さらに傷がある場合は最も顕著だった。
一方、水温が高くてもバクテリアも傷もないサンゴの白化は弱かった。
また、水温が低い水槽ではバクテリアや傷の有無にかかわらず白化はなかった。
研究チームによると、海水温が上昇するとサンゴに有機物を供給するプランクトンの働きが低下するが、バクテリアは活発化してプランクトンを分解するためサンゴにダメージを与えるという。
参考:沖縄タイムス