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森林浴、病気への効果は? 9月に赤沢自然休養林で検証

 県立木曽病院(木曽郡木曽町)が9月、森林浴に大勢の人が訪れる木曽郡上松町の赤沢自然休養林で、森林浴が病気にどれだけ効果があるのか、初の検証実験をする。被験者を募り、まずは高血圧にどれだけ効果があるかを検証。結果は論文にまとめて発表する計画だ。

 同病院は休養林が林野庁などから「森林セラピー基地」として認定された2006年以降、医師が定期的に休養林に出向いて健康相談を実施している。森林浴の効果についても調べ、ストレスで増えるとされる唾液中のアミラーゼの値が、森林を散策後は下がる傾向が見られた。久米田茂喜名誉院長は「病気に効果があるという検証結果が出れば、森林浴を予防に役立てることができる」と説明。新たに検証実験をすることになった。

 実験は久米田名誉院長と、国際自然・森林医学会の今井通子会長らが実施。薬を服用しておらず、上の血圧が常に130以上か、下の血圧が常に85以上の40~74歳の男性40人を被験者として募る。9月6~7日か、同14~16日のどちらかのコースに参加し、休養林や伊那市街地を散策。血圧測定や採血などの検査をして効果を調べる。

 結果を踏まえて糖尿病など、生活習慣病への効果を調べることも検討している。被験者は7月26日まで、同病院経営企画課(電話0264・22・2703)で募っている。

 出典 信毎web