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育毛剤を正しく選ぶために知るべき「5つの薄毛タイプ」とは何か

最近ではドラッグストアやネット通販などで、たくさんの育毛剤が売られています。商品ごとにさまざまな効果や有効成分などが紹介されていますが、いったいどの育毛剤を使えばよいのか迷ってしまいます。そんなときに参考になるのは「薄毛タイプ」。自分がどの薄毛タイプかがわかれば、効果を最大限に発揮できる育毛剤が明らかになります。ここでは、薄毛にはどのようなタイプがあって、どのような種類の育毛剤があるのかを紹介します。

発毛のメカニズム

育毛剤を正しく選ぶためには、まずはじめに発毛のメカニズムを正しく理解する必要があります。なぜかというと、発毛メカニズムに何らかの障害が発生することで過剰な抜け毛が起こったり発毛が阻害されます。そして、どのような育毛剤であっても、その障害に対処するように開発されているからです。

発毛に関係するのは大まかに言うと「毛母細胞」「毛乳頭」「毛細血管」の3つです。育毛剤にはさまざまな種類の有効成分が含まれていますが、どのような成分であっても、ほとんどこれらのいずれかに作用するものになります。

発毛に関係する3つの組織のなかでも、実際に毛髪が製造する工場としての役割を果たしているのは「毛母細胞」です。この細胞が何の問題もなく正常に活動することで、髪の毛が次々と生み出されていきます。

一方、「毛乳頭」は毛母細胞に発毛の指令を出す司令塔のような役割を果たします。発毛とは逆に「脱毛」の指令を出すこともあります。毛髪工場である毛母細胞をコントロールしており、どのタイミングで毛髪を生み出すかを決定する働きをしています。

毛髪工場を正常に運転するためには、エネルギーが必要になります。毛髪を生み出すための栄養分は「毛細血管」によって運ばれています。栄養分は、毛細血管を通ってまず毛乳頭に運ばれ、その後で毛母細胞にも運ばれます。

5つの薄毛タイプ

一口で「薄毛」と言っても、実はその原因によって5つのタイプがあります。各メーカーが出している育毛剤は5つの薄毛タイプのどれかに対処するようにつくられていますから、自分がどのタイプかを把握するのは育毛剤選びに非常に役立ちます。

ホルモンの作用

男性ホルモンには、筋肉を大きくしたり性欲を高める「テストステロン」がありますが、体内で活性型男性ホルモン「DHT」に変換されることがあります。

実はこのDHTが毛乳頭に作用すると毛乳頭から毛母細胞に「脱毛」の指令が出されてしまうため、生まれつきDHTが多かったり毛乳頭がDHTに過剰に反応してしまう人は、通常よりも脱毛サイクルが早くなってしまいます。

いわゆるAGA(男性ホルモン型脱毛症または男性型脱毛症)と呼ばれるこのタイプの人は、親兄弟にも薄毛が多いことがあります。

特徴
・親兄弟などに薄毛のひとが多い

血行不良

育毛に大事な栄養分は毛細血管によって運ばれます。そのため、生活習慣の悪化などが原因で血行不良になっている場合は栄養分が毛母細胞まで届かず、正常に毛髪が育ちません。

このタイプの人は冷え性や肩が凝りやすい、あるいは健康診断で中性脂肪やコレステロール値が高いと診断されることもあります。

特徴
・冷え性である
・肩がこりやすい
・健康診断で中性脂肪やコレステロール値が高いと判断される

栄養バランスの悪化

食生活の乱れなどで栄養バランスが悪化してしまうと、結果的に毛母細胞もまた栄養不良となり、正常に毛髪が育たないことになります。

特徴
・睡眠を十分にとっているのに体がだるい
・イライラしやすい
・目がかすむ
・肌が乾燥しやすい

過剰な皮脂

頭皮の皮脂が多く毛穴に皮脂が詰まった状態になると、細菌が繁殖して頭皮に炎症が起こり、正常な育毛が損なわれてしまいます。

もともと脂性(あぶらしょう)だったり、あるいは頭皮の洗い方が悪いことが原因になっているかも知れません。頭皮が赤かったり、臭いが気になる場合は皮脂が過剰である可能性があります。

特徴
・脂性(あぶらしょう)である
・頭皮が赤い
・頭皮の臭いが気になる

乾燥肌

頭皮が異常に乾燥している場合も正常な育毛が損なわれます。

体質的に乾燥肌だったり、シャンプーが自分に合っていない、洗いすぎているなどの問題が考えられます。フケが出る量が多い場合は、頭皮が乾燥している可能性があります。

特徴
・乾燥肌である
・フケが出る量が多い

以上のように、実は薄毛や過剰な抜け毛には「ホルモンの作用」「血行不良」「栄養バランスの悪化」「過剰な皮脂」「乾燥肌」という5つのタイプがあります。そのため、薄毛を治すためにはこれらの原因に対処するため、それぞれに対応する育毛剤を使ったり生活習慣を見直す必要があるというわけです。自分がどのタイプの薄毛であるか、それぞれの項目で挙げられた特徴を参考にして判断してみましょう。

過剰な抜け毛を引き起こしてしまう原因ごとに、5つのタイプの薄毛をまとめました。これらの特徴を参考にして、自分がどのタイプの薄毛であるかを判断することができます。

次は、それぞれの薄毛タイプに対処するように開発された育毛剤について、どのような有効成分が含まれていて、どのように効果があるのかについて説明します。また、それぞれの薄毛タイプに対応する育毛剤をいくつか紹介します。

薄毛タイプに適した育毛剤

ホルモンの作用

このタイプの薄毛は、活性型男性ホルモン「DHT」が毛乳頭に作用して脱毛の指令物質「FGF-5」が過剰に発生することが原因です。

そのため、DHTの発生を抑えるかFGF-5の作用を抑制することで、過剰な脱毛を防ぐことができます。このタイプには以下のような育毛剤が市販されています。

血行不良

このタイプの薄毛は、血行不良が原因で毛髪を生み出す毛母細胞まで栄養分が行き届いていないことが原因になっています。

そのため、血管を拡張させて血流を改善し、毛母細胞の栄養状態を回復させるタイプの育毛剤が効果的です。以下のような育毛剤が市販されています。

栄養バランスの悪化

食生活の乱れなどで体内の栄養バランスが乱れていることが原因で、毛母細胞が栄養不良になっているタイプです。必要な栄養分を補給して毛母細胞の栄養状態を回復するため、育毛サプリメントが市販されています。

過剰な皮脂

頭皮の皮脂が過剰なために細菌が繁殖して頭皮に炎症が起きていることが原因になっているタイプです。頭皮の皮脂や汚れを落として雑菌を洗浄する育毛シャンプーが市販されています。

乾燥肌

頭皮が異常に乾燥しているために正常な育毛が損なわれているタイプです。頭皮に潤いを与えて頭皮状態を正常化する以下のような育毛剤が市販されています。

発毛を促進するタイプの育毛剤

これまでは薄毛の原因に対処する成分を含む育毛剤についてまとめましたが、その他にも積極的に発毛を促進するタイプの育毛剤があります。

例えば、「アデノゲン」は毛乳頭に作用して発毛促進因子「FGF-7」を増やす働きがある「アデノシン」を有効成分としています。

他にも、毛乳頭から出される発毛促進因子を安定化する働きをもつ「ポリリン酸」が有効成分として配合された「ポリピュア」などもあります。

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育毛剤や育毛シャンプーは、誰でも必ず効果を実感できるわけではありません。また、3カ月以上、あるいは半年以上など、長期間にわたって使用しなければ効果が得られないのも育毛剤の特徴です。

そのため、少なくとも自分の薄毛の原因からタイプを把握して、本当に自分に必要な有効成分が含まれた育毛剤を選ぶことは非常に大事なことではないでしょうか。

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