女児に発症する進行性の神経疾患「Rett(レット)症候群」の患者に、脳の体内時計を担う部位の異常があることを、京都府立医大の八木田和弘教授らの研究グループが発見した。患者の睡眠障害の治療につながるという。
レット症候群は、女児10万人に5人の割合で発症する遺伝性の神経疾患。患者の多くは夜間睡眠など睡眠障害があるが、これまで原因はわかっていなかった。
研究グループは、レット症候群の原因遺伝子の一つである「MeCP2」を欠損したマウスを使って、脳の体内時計の役割を担う「視交叉上核」の神経細胞を調べた。
その結果、通常は24時間周期で細胞に発現する時計タンパク質の活動が弱まっていることが明らかになった。
八木田教授は「睡眠障害が伴うことで、介護する家族にも負担があった。原因の一端が分かったことで、治療法に道筋がついた」としている。
(via 京都新聞)