バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 5.15 Wed

体内時計が肝臓の代謝を制御

 産総研・バイオメディカル研究部門の石田 直理雄 上級主任研究員らは、体内時計に制御されるタンパク質C/EBPαをマウスの肝臓で発見した。この発見は体内時計が肝臓でのグリコーゲン貯蔵や脂質代謝制御と関係がある可能性を示している。

 今回の発見から、肝臓で代謝の中核的な役割を担う分子C/EBPαが時計遺伝子によって制御されることが実証され、「夜中の飲食や不規則な生活が肥満の原因になるのは分子生物学的にも関わりがある」という可能性が考えられるとしている。

 『エネルギーを蓄積するよう代謝が働く夜間に食事を摂れば太りやすくなり、体内時計の変調もまた代謝に悪影響を与えるからである。以上のことからC/EBPαが正常に機能しなくなると、メタボリックシンドロームや肝硬変などの影響を与える可能性がある。』とまとめている。

 出典[AIST]