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一日のうちで執筆仕事に最適な時間帯とはいつなのか

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仕事で何らかの文章を執筆する機会は大なり小なりあるものですよね。この「文章執筆」という作業は、一日のうちどの時間帯で行うのが最も効率がよいのでしょうか。今回は、執筆するための時間の使い方についてまとめます。




執筆作業は創作活動

「執筆作業」とはもちろん文章を作成するという行為から成り立っているわけですが、これは一種の創作活動と呼べる類のものです。

創作活動というものを脳の働きという観点から見てみると、どのような時間帯が最適なのか。これについては、とある研究結果があるようです。

結論から言ってしまうと、どうやら「朝の早い時間帯」が適しているそうです。ではなぜ「朝」が創作活動にとって都合がよいのか。それはまだ体が本格的に起きておらず、脳もまだ本調子でないからというのが理由になっているとのこと。

午前と午後とでは脳が得意とする作業が違う

創作活動とは、ひと言で言ってしまうと「新しいアイデアを生み出す作業」です。これは、脳の中に散在している記憶の断片を結びつけて新たなモノを生み出していく作業です。

本来は関連性がなかった記憶の断片を結びつけてしまう脳活動は、言ってしまえばバグに近いものです。逆説的になりますが、頭が本調子でいる間は記憶と記憶の関連性は明確で間違いはないものの、「新たなアイデア」を生み出す能力という点で言えば、少々物足りなさがあります。

その点、朝起きてからまだ頭がしっかりと機能していない午前中の間では、記憶どうしの結びつきが整然としておらず、今までは思いもしなかった発想が脳内で飛び出してきます。

そのために、創作活動の一種である執筆作業は、午前中に行うのが適しているというわけです。

それでは午後の時間帯に適している作業とは、いったいどのようなものなのでしょうか。これについても一定の見解があるようです。

午後は朝起きてから十分に時間が経過しており、頭もしっかり目覚めていることから、より「分析的な作業」が適しています。

時間が経過して一日の後半になるにしたがって、脳の働きはより安定してきます。そのため、自由な発想はあまり生まれてきませんが、正確さが要求される作業をこなすには適しているというわけです。

そのため午後は、午前中に執筆した文章を推敲したり校正するなどの時間に充てるのが脳にとっては都合がよいようです。

新たなアイデアを生み出す最適な時間とは

このように、執筆作業をはじめとする創作活動、すなわち新しいアイデアを生み出す行為は、まだ頭が十分に起きていない午前中に行う方がよいようです。

また、違った見方で捉えるならば、アイデア創出は「自分にとってベストではない時間帯」がよいともいえます。

その意味では、頭がまだ働き始めていない午前中とは逆に、頭が疲れきっている夜もまた創造的な思考には適しているのではないでしょうか。

あるいは、お酒を飲んで軽く酔いが回っているときなんかも新しいアイデアが生まれやすいかも知れませんね。