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大腸がんが周囲の細胞を腫瘍血管に変える仕組みを解明

 大腸がんが周囲の正常な細胞を腫瘍血管に変える仕組みが岐阜大の赤尾幸博教授らの研究グループにより解明された。周辺組織の遺伝プログラムを変化させるマイクロRNA-1246、92aが入った微小カプセルを介して腫瘍血管に変えるという。

 腫瘍血管は腫瘍のなかや表面を走る血管網で、がん細胞に栄養を供給する。正常な血管とつながると他の臓器にがんが転移する要因にもなる。

 カプセルを介して腫瘍血管ができる仕組みを証明したのは他の臓器も含めてはじめてで、大腸以外にも共通する可能性があるという。赤尾教授は、「カプセル放出を抑える新薬が開発できれば、腫瘍血管ができず、がんの肥大化や転移が抑制され、がんと共生できるようになる」としている。

参考:義父新聞