「鏡像の自己認知」については類人猿やゾウ、イルカなど大型のほ乳類には能力があることが知られているが、ハトにあるかどうかは長く議論の対象になっていた。
研究チームは鏡を使って自分の背後に置いた物を見つける訓練と、自分の身体に付けた印をつつかせる訓練を2羽のハトに行った。その後、下方の視界を遮るケープを首にいて直接みることができない胸の位置に印を付けた。その状態で鏡を見せたところ、2羽とも迷わずに胸の印をつつく動作を繰り返したという。
渡辺名誉教授は「訓練で実験環境に慣れさせれば、鳥類など幅広い動物で同様の能力を確認できる可能性がある。共通点を探れば、脳の仕組みを解明することもできるかもしれない」と話している。
参考:毎日新聞