草刈りをした雑草の匂いによってダイズの防衛能力が向上すると、京都大の研究グループが科学誌「サイエンス・リポーツ」で発表した。
傷ついた植物が発生する匂いによって、近くに生えている植物の防衛能力が高まる「植物間コミュニケーション」の存在については、以前から知られていた。
研究グループは、裁断した雑草「セイタカアワダチソウ」をネットに入れてダイズ畑の中に置いた。
生育初期の2~3週間にわたって草刈りの匂いにさらしたところ、成長期における葉の被害が減ることがわかった。また、収穫時の害虫によるダイズ種子の被害も減ったという。
さらに、収穫したダイズ豆に含まれるイソフラボンの量が増加していることもわかった。これは、植物間コミュニケーションが世代を超えて作物に影響を与えることを示すとしている。