バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 4.27 Sat

トランス脂肪酸と動脈硬化症の発症との関係の一端を解明

トランス脂肪酸が細胞死を促進する仕組みを発見したと、東北大の研究グループが発表しました。動脈硬化などの疾患メカニズムの解明につながると期待されます。




食品の製造過程などで人工的に産生されるトランス脂肪酸は、動脈硬化症など循環器系の疾患や、糖尿病などのリスクファクターとして知られています。しかし、その発症メカニズムはほとんど解明されていません。

研究グループは、トランス脂肪酸が「細胞外ATP」によって誘導される細胞死を促進することを明らかにしました。

障害を受けた組織から漏出する、細胞外ATPなどの「自己由来起炎性因子」は免疫細胞に作用して炎症や細胞死を引き起こし、動脈硬化症の発症や進展に関係します。

今回の研究から、トランス脂肪酸による細胞死の促進作用は、トランス脂肪酸の摂取による動脈硬化症の発症や進展との関連が示されました。

参照情報