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米海軍がレーザー兵器を本格的に配備する時代に 価格はなんと1発1ドル未満

ポンスの艦橋上部に設置されたレーザー兵器「LaWS」(産経新聞)

ポンスの艦橋上部に設置されたレーザー兵器「LaWS」(産経新聞)

 レーザー兵器というと、少し前まではSF映画のなかだけの兵器というイメージでしたが、すでに実戦で使用できるレベルにまで開発されているようです。アメリカ海軍はペルシャ湾に展開する輸送艦「ポンス」に新開発のレーザー兵器システム(LaWS)を配備して運用を開始するとのこと。その威力や性能はどの程度のものなのでしょうか。




 LaWSのデモンストレーション動画がユーチューブで公開されています。

 全身白塗りのボディは望遠鏡のようにも見えます。ターゲットとなる小型船をタッチパネル式モニターでとらえると、軽くタップしてしてカメラの明るさを調節。モニター上で照準をターゲットに合わせた瞬間、小型船上で火柱が上がるとともに爆発が発生。無人飛行機も同様に攻撃していきます。

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 狙撃手はまるでテレビゲームのコントローラーのようなものを使ってレーザー兵器を扱っています。

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 モニター上にとらえられたターゲットに十字線を合わせる様子もまさにゲームのような錯覚を起こします。

 今回のレーザー兵器の照射出力は30キロワットで、威力はまだ標的の一部を破壊できる程度だという。ただし、すでに今回の3~5倍も破壊力があるレーザー兵器の開発も進められているとのことで、より大きな目標物の破壊も可能になっていくのでしょう。

 米海軍は約10年前からレーザー兵器の開発をしており、これまでに計4000万ドルを投入しているそうです。レーザー兵器の優れた点は従来の兵器のように巨大な砲弾やミサイルを積み込む必要がなく、また1発当たりの価格が安いこと。ポスト紙の試算によるとわずか59セント(約70円)という安さ。敵の攻撃で爆発する危険がない点も大きいとのこと。

 こちらの動画でも飛行機が突然、火を噴いて墜落していく様子が映し出されています。狙われたら最後、逃れる方法は皆無のように思われます。世界の軍事技術は、すでにSF映画の世界に到達しているのでしょうか。

参考:産経新聞