バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 5.2 Thu

指先で触れるだけで分娩時の胎児の健康状態がわかるウェアラブル計測器を開発

指先で胎児状態チェック ウエアラブル計測器開発

静岡新聞

 指先で触れるだけで分娩時の胎児の健康状態を知ることができる、ウェアラブル医療測定器「指接着型オキシメーター」が浜松医科大の金山尚裕教授と静岡大大学院の庭山雅嗣准教授によって開発された。患者の体を傷つける心配がなく確実にデータが取れるため、災害時や救急医療など多くの医療現場での応用が期待される。

 この計測器はセンサーが付いた指サックで、患者の体表に触れるだけで最大2~3センチの深さにある組織内の血中酸素濃度と血圧の目安となるヘモグロビン指数(血液量)が、腕に装着した小型モニターに瞬時に表示される。

 出産時には母親の膣を経由して胎児の頭部に触れることで健康状態を見る。センサーの上から透明な手部来るをするため衛生的であり、指で触れるだけで出産前から出産直後まで継続して確実に健康状態を把握することができるという。

 これまで出産時の胎児の健康状態を知る方法は超音波による心拍数だけだった。心拍数の増減は容体に影響しないことも多いため、現場ではほかの指標を求める声があった。

参考:静岡新聞