開発された自動調製装置は幅55.6センチ、奥行き47.5センチ、高さ63.7センチで、従来の装置と比べて大幅に小型化された。装置にセットした生理食塩水と抗がん剤を抽出して混合する。接続したパソコンには60以上の処方箋情報が入っており自動で調製される。
一般的な調製作業では、薬剤師がマスクと専用眼鏡、そして手袋を二重に着用して安全キャビネット内で行うが、漏れる薬剤を吸い込む危険性があった。これまで、日本とイタリアの企業がロボットアームを使った機械を開発したが価格が1億円と高額で、広い作業スペースも必要だったという。一方、アキュディスプは1台4千万円で通常の安全キャビネット内に設置して使用できる大きさ。ベテラン薬剤師の作業を分析して、薬剤ごとに異なる混ぜ方を再現しているという。
東北大病院の真野成康薬剤部長は「煩雑な作業を減らすことで、薬剤師がより患者に向かえるようになる。医療費削減にもつながる」と話している。
参考:河北新報