バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 4.28 Sun

アグー豚のゲノムを解析、「霜降り」「とろける」優良種を判定できるチップの開発目指す

アグーの霜降り生むDNA確認 世界一の美味狙う

沖縄タイムス

 琉球在来豚「アグー」のゲノムを解析してま味などに関連する可能性がある遺伝子情報の存在を確認したと、沖縄県畜産研究センターが発表した。短期間で優良種を判定する方法の開発に取り組む。

 同センターなどは2013年7月から純血種アグー20頭のゲノム解析に取り組み、約27億個の塩基配列中に4万6千カ所のSNP(一塩基多型)を発見した。このSNPが筋肉内に脂肪が多い「霜降り」や、とろけるような舌触りを生み出すオレイン酸など、アグーのうま味に影響を与えている可能性があるという。

 一般的に豚の優良種の判定には、雌豚との間に生まれた子豚を飼育して肉質を見るため、約2年半かかるという。肉質に影響するSNPを17年度までに特定し、SNPの有無を約1~3カ月で判定できる検査チップの開発を目指す。

 同センターは「効率的な優良アグーの選抜方法を確立することで、品種改良や肉質の安定化によるブランド力向上にも役立つ」としている。

参考:沖縄タイムス