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クラゲの触手は「黄金角」に従って生えている

 クラゲの触手は「黄金角」を保ちながら規則的に生えていると、静岡大の吉村仁教授らの研究グループが科学誌「Scientific Reports」で発表した。黄金角での生え方がクラゲが淘汰されず生き残るために最適だったという。

 クラゲの触手が規則性をもって順番に生えることは、1916年にすでに発見されていた。そこで、研究グループはコンピューターによる数値解析やシミュレーションによって規則性を検証した。

 その結果、ある触手と次に生えた触手について、胴体の中心とそれぞれの触手を結んだ線がつくる角度は、数学で「黄金角」と呼ばれる約137.5度を常に保っていることがわかった。

 黄金角は、小数点以下の数字が無限に続く無理数で、この角度に沿って円周上に順番に点を打っていくと、打たれた点は重ならないとう特徴がある。

 黄金角は自然界ではよくみられる角度で、木が枝を順番に出していく角度やヒマワリの種の並び方にも使われている。

参考:静岡新聞