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非アルコール性脂肪肝の改善に効果のある運動プログラムが明らかに

非アルコール性脂肪性肝疾患で、肝脂肪の蓄積と肝硬度を改善するのに効果がある運動トレーニングがわかったと、筑波大の研究グループが科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」で発表しました。




肝脂肪の治療には食生活や運動習慣の改善など肥満治療が有効とされますが、これまでに運動療法のエビデンスの報告はあまりなく、効率的な運動方法も十分に解明されていません。

研究グループは、運動習慣のない中年の肥満男性を対象に、運動療法が肝脂肪蓄積と肝硬度の改善に及ぼす影響を調べるため、臨床試験を実施しました。

参加者61人を3つのグループに分け、1週間に3回の頻度で12週間にわたって(1)レジスタンストレーニング、(2)高強度インターバルトレーニング、(3)中強度持続性トレーニングを行いました。

その結果、すべてのグループで肝脂肪の蓄積の減少(14.3%、13.7%、14.3%)が認められました。すなわち、どの種類の運動トレーニングにおいても脂肪肝蓄積の改善効果があることがわかりました。

一方、脂肪肝の肝硬度の改善については、高強度インターバルトレーニングのみで効果が認められました。

以上から、肝臓の硬さが増している進行した非アルコール性脂肪肝には、高強度インターバルトレーニングが有用な運動プログラムであることがわかりました。

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