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熱帯病の特効薬「イベルメクチン」が胆管がんを抑制

 熱帯病の特効薬「イベルメクチン」に肝内胆管がんの抑制効果があることをマウスで確認したと、九州大の鈴木聡教授らの研究グループが米科学アカデミー紀要で発表した。新たな治療法への応用が期待できるという。

 イベルメクチンは今年のノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智・北里大特別栄誉教授らが開発した薬剤で、アフリカなどで年間3億人に投与されている。

 研究グループは、肝内胆管がんの原因となるタンパク質を特定し、イベルメクチンがこのタンパク質を減少させることを確認した。人間の肝内胆管がん細胞をマウスに移植してイベルメクチンを投与したところ、がん細胞の増殖が抑制されたという。

(via 日本経済新聞