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鼻腔における温度・湿度の調整能力はヒトよりチンパンジーの方が高い

 ヒトはチンパンジーなどと比べて鼻腔における吸気の温度や湿度の調整能力が劣ると、京都大霊長類研究所や北陸先端科学技術大学院大学の研究チームが科学誌「PloS Computational Biology」で発表した。現在のヒトの鼻腔形状が成立した原人で、鼻腔機能が劣化したと考えられるという。

 研究チームは、ヒトとチンパンジー、マカクザルの鼻腔における温度と湿度の調整能力を、鼻腔のデジタル三次元形状モデルを用いたコンピューター数値流体力学シミュレーションで評価した。

 その結果、チンパンジーやマカクザルと比べると、ヒトの鼻腔は温度も湿度も調整機能がかなり劣ることがわかった。

参考:京都大学