腸内細菌叢のバランスが慢性腎臓病の悪化抑制に重要

2017年4月14日　バイオニュース／

腸内細菌叢が慢性腎臓病に与える影響について明らかにしたと、東北大などの研究グループが発表しました。

慢性腎臓病では、腸内細菌叢の変化や腸管壁の変化などがみられることから、腸管と腎臓が相互に影響し合うことが明らかになってきています。

研究グループは、無菌状態で飼育して腸内細菌をまったくもたない慢性腎臓病のモデルマウスを作製して、慢性腎臓病と腸内細菌叢の関連を調べました。

その結果、腸内細菌叢は尿毒素の産生という負の影響を及ぼす一方で、探査脂肪酸の産生やアミノ酸代謝など有益な作用もあり、腸内細菌がいない状態では腎臓病が悪化しやすいことがわかりました。

そのため、腸内細菌叢は腎臓病に対して二面性をもっており、そのバランスの制御が慢性腎臓病の進展の予防には重要であることがわかりました。