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神経幹細胞の集団に「トポロジカル欠損」を発見

神経幹細胞の集団にも液晶などで知られる「トポロジカル欠損」が形成され、細胞の集積などを支配していることがわかったと、東京大の研究グループが科学誌「Nature」で発表しました。




鍋の中に短く切った乾麺を入れて揺すると、最終的には隣り合う乾麺の向きがそろった状態になります。しかし一部にはうまく揃わない部分「トポロジカル欠損」が生じ、一度形成されるとなかなか消えません。

研究グループは、神経幹細胞の集団でも同様なトポロジカル欠損が生じることを発見しました。

神経幹細胞を培養プレートで観察すると、細胞はプレート上をシート状に埋めつくして細長く伸びた細胞が向きをそろえることがわかりました。

その中にはトポロジカル欠陥の構造もみられましたが、その付近の細胞集団の挙動を長時間にわたって観察を続けると、その構造によって細胞が集まる場所と逃避する場所があることを発見しました。

また、培養皿に直線上の傷をつけると細胞をこの領域に閉じ込めて配向を揃えることができることも確認しました。ここでも、細胞は互いにすれ違いながら移動していました。

この細長い領域を細胞が前後方向に動く様子は脳内で新たに生成されたニューロンが長距離を移動する際の挙動とよく似ており、培養皿の上で再現されている可能性があるとしています。

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