緑藻由来の遺伝子を使って目の難病「網膜色素変性症」を治療する方法について、岩手大の冨田浩史教授らの研究グループがアステラス製薬と共同で実用化を目指す。
網膜色素変性症は、網膜の視細胞が障害を受けて視力が低下し最終的には失明に至る難病で、数千人に1人発症するとされている。これまで確実に進行を止める治療法は確立されていない。
研究グループは、緑藻由来の光受容タンパク質の遺伝子を改変して失明したラットの網膜細胞に注入することで、部分的な視覚回復に成功している。
アステラス製薬の安川健司上席執行役員は「開発を通じて眼科疾患に対する革新的な治療を提供し、患者へ一層貢献できると期待している」とコメントしており、冨田教授は「まだモノクロの視力回復。カラーで見られるよう次の段階へと研究を進めたい」としている。
(via 岩手日報)